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北海道新聞社健康保険組合
 

季節だより

健保財政 検討会事務局

vol.5 
新聞社健保組合連絡協議会 11年度予算案 分析報告
2011年4月11日(月)

私たちの健保組合は「新聞社健保連絡協議会」に加盟しています。メンバーは他にブロック紙2社、地方紙7社に通信社を含めた合計11社の健保組合が、春と秋に定期的に集まって情報交換をしています。

今回は、加盟社から11年度予算案が送られてきたので、同業他社の現況を分析して報告します。

保険料率(表1)は、2社が引き上げました。上げ幅はそれぞれ0.8ポイント、0.3ポイントで、その結果、各社8.1%から5.4%の料率で推移し、平均は6.8%です。道新の6.5%は11社中、上から9番目に位置しています。

仮に今期予算の経常赤字5億5千万円を料率で穴埋めすると、道新は1ポイント上げることによって約2億円の収入増が見込めるので、単純計算で2.75ポイントの引き上げが必要になります。そうなると料率は9.25%となり、いきなりトップに躍り出ることになります。
ちなみに12年度以降に保険料率の引き上げを実施、または検討している組合は、分かっているだけで道新を含めて4社ありました。
 
(表1 保険料率 単位:%)
道新
最高
平均
最低
6.5
8.1
6.8
5.4

保険料収入(注1)の基盤となるのが平均標準報酬月額と総標準賞与額です。平均標準報酬月額は前年比で全11社が平均2.75%の減額となりました。総標準賞与額は3月を超える期間の賞与と規定されており、道新の賞与は3月を超えていないので、総収入が平均標準報酬月額として算定されます。そのため、高く評価されることになります。それでも前年比2.9%減、額で19,180円減となりました。

しかし、新たにUHB関連4社が加入し、被保険者が増えたため、保険料収入は前年より増えています。

支出は保険給付費(医療費など)を9社が増額計上しました。医療費は高齢化が進むにつれ、どうしても増える傾向にあります。増額した各社は前年比で平均4.27%増となっています。道新は人数増を加味し7.14%の増額計上でした。

保健事業費は、人間ドックや特定保健指導などを行うため、健保組合としても重要な事業の一つです。しかし、9社が直営保養所費や疾病予防費(インフルエンザのワクチン補助など)を前年比平均4.64%減額しました。道新は特定健診事業費を約7百万円(4.49%)減らしましたが、人間ドックの単価を日帰りが増えている実態に合わせて調整したためで、被保険者や家族は前年と同じサービスを受けることができます。

11年度予算で、全社増えたのが、計算方式が加入者割から総報酬割に変更になった後期高齢者支援金です。75歳になると加入する制度を後期高齢者医療制度といい、財源は、国費5割、健保や国保などの医療保険者4割、本人が1割で賄われています。医療保険者分の4割が「後期高齢者支援金」です。

4割のパイは決まっていますから、負担割合を総報酬割にすることで、加入者の多い国保は負担が軽減し、主に大企業で作っている健保組合がその軽減分を補填するという仕組みです。
また、各社で増減の幅が大きかったのが、前期高齢者(65歳から74歳)納付金です。これは、加入者が多い市町村国保の負担を保険者間で調整するもので、国費は一切入っていません。道新は後期高齢者で4千5百万円増、前期高齢者で2億1千万円増、他に退職者給付拠出金(注2)を合わせると前年比2億8千万円も増えて、総額9億1千万円になりました。これが、総支出の中で43%も占めており、健保財政の悪化の元凶となっています。

このように毎年、支出は増大しています。今までは平均標準報酬月額も上がっていたので、なんとかなりましたが、今後はそれも期待できない状況が続きます。

一方で、不測の事態に対処するため各社、別途積立金を保有しています。11年度予算案では、すべての組合がここから取り崩し、繰入金として予算を組んでいます。繰入金の平均額は2億4千万円でした。
(表2)は10年度の別途積立金の保有額です。道新は、ここからさらに4億5千万円を繰り入れたので、11年度は7億7千万円に落ち込んでいます。
 
(表2 別途積立金 単位:千円)
道新
最高
平均
最低
1,227,173
1,483,265
733,327
103,770

(注1) 年間の保険料収入は平均標準報酬月額、総標準賞与額と保険料率で決まりますが、保険料率内の0.147%分は全国の健保組合で組織している連合会へ納め、財政逼迫組合への交付金などに充てられます。したがって保険料収入の計算式は以下のようになります。
被保険者数×平均標準報酬月額×保険料負担月数(12)×保険料率(6.5-0.147=6.353%)
それとグループ社の総標準賞与額を上記の保険料率で計算し、それを合わせた約15億円が11年度予算の保険料収入になります。

(注2) 退職者医療制度は市区町村で実施していて、財源は本人の自己負担及び保険料の他は健保組合などの拠出金で賄ってきました。これを「退職者給付拠出金」といいます。08年に高齢者医療制度が創設されたのに伴い、廃止されましたが、14年までの経過措置として拠出金の負担は残っています。

以上

Copyright  Hokkaido Shimbun Health Insurance Society.