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北海道新聞社健康保険組合
 

季節だより

vol.14 
◇健保歳時記 <東京風情>新聞社健保連絡協議会 
  2012年11月21日(水)、22日(木)

「NCのSです。来月の全国大会に向けて、東京でシステム講習会をやろうと思っているんですが、Wさんは20日か22日のどちらが、ご都合よろしいですか?」
  NCは、東京に本社を置く日立グループの一社で、道新健保は、システム一式をレンタルしメンテナンスをお願いしている。Sさんは、そこの札幌支店長だ 。

11月21日に開かれる健保連全国大会(以下、全国大会)と、連動して行なう新聞社連絡協議会(以下、協議会)を取り仕切るため東京に行くが、その日程に合わせて、ユーザー・サービスの一環として、NCもシステム講習会を毎年実施していた。
 「22日に帰りますが、僕はどちらでもかまいませんよ。そちらの都合に合わせます。」

出張スケジュール埋まる

20日だと1泊2日の出張が2泊3日になる。数日後、
「今回は全国のユーザーに集まってもらおうと思っていまして、いろいろスケジュール調整をしたんですが、結局12月に仕切り直すことになりました。申し訳ありません!」
  その代わり、日立グループの展示会が、秋葉原にある「ギャラリー」で22日に開催されることになり、1泊2日のスケジュールはようやく埋まった。
  それというのも、連合会のK部長にレセプト分析の相談をするため、アポを取っていたが、多忙を理由に断られていたからだ。

共同通信社とKITEKIに感謝

 東京での重要な目的は、協議会の秋例会を取り仕切ることで、そのための下準備を1ヶ月前から、M事務次長と進めていた。
  春例会は、旭岳温泉を会場に、大自然と美瑛の食を満喫してもらった。この秋例会が終わると、1年間の当番社としての任が終わる。
  会議の場所は共同通信社が提供してくれ、懇親会も同じフロアにあるレストラン「KITEKI」を手配してくれた。料理もこちらの要望を受けて、北海道名物を多数用意してくれる。共同通信社とKITEKIには、大変お世話になり、この紙幅を借りて感謝したい。
「こちらから、お酒を送ります。かまいませんか。」共同通信のS事務長に電話を入れた。
「1日か2日前に送ってくれれば、こちらで保管しておきます。」
「ありがとうございます。」
「サッポロビールからクラシックの<富良野ビンテージ>が出たそうですよ。」
情報通のSさんが教えてくれた。
「そちらで手配してくれますか?」
「残念ながら北海道限定でして、東京では手に入らないんですよ。」
「そうですか分かりました。こちらから送ります。」
「それでは、お酒に関しては、KITEKIのH支配人宛てに宅配してください。」
  上富良野の農家が栽培したホップを使用したクラシックビールで、普通のホップに比べ球花(きゅうか)が大ぶりで、香りが高いことが特徴のビールだ。
  その他に、春に用意できなかった、男山の大吟醸と十勝の赤と小樽の白ワインを送って準備は完了した。

東京スカイツリーへのお誘い

 中日のSさんから電話が入ったのは、東京行きの1週間ほど前だった。
「Wさん、協議会の次の日なんだけど、なんか用事あるの?」
「あると言えば、あるんですが、どうしたんですか?」
「私も用事はあるんだけど、時間の制約はないんだよ。だから朝イチでスカイツリーに昇ろうと思ってね。」
「えっ!いいですね。僕も行きますよ。チケットは手に入れたんですか?」
「当日券でどうだろうね?」
「僕のツアーはオプショナルでスカイツリーが付いていたんですが、21日も22日も満杯でチケットは取れなかったんですよ。当日券じゃ、かなりきついんじゃないですかねえ。」
 この件は当日、東京で決断することになった。

<11月21日(水)>
晴れ男 健在!

 素晴らしい天気だった。そもそも晴れ男なので驚くことはないのだが、東京は雲ひとつない日本晴れとなっていて、札幌から着ていたコートでは、暑過ぎるぐらいだ。
 新千歳空港から始発便で来たため、かなり時間の余裕があった。とりあえず、今日の宿である品川プリンスホテルに行くことにした。
「札幌のWです。」
「お客様、誠に申し訳ありません。当ホテルのチェックインは14時からです。ただいまのお時間では、どのお部屋もご用意できません。お荷物だけでも、お預かりいたしましょうか?」
 さすがに10時だと、チェックアウトさえ済んでいない時間だ。自分の非常識を詫びて会場がある有楽町へ向かった。

胸騒ぎの原因は?

有楽町駅の架線の奥に見えるのが、東京国際フォーラム

 東京国際フォーラムで開催される全国大会は正午から始まる。まだ2時間ほど余裕があるので、会場周辺の有楽町を散策することにした。
 しかし、何故か胸騒ぎがする。なんだろう…
 協議会の準備は万全だ。全国大会には出席するだけでいいし、席も決まっている。心配する必要は何もない。

<待てよ!席だ!席を書いた紙がない!覚えてもいない!私はいったい、この広い会場のどこに座ればいいのだ!北海道連合会の皆はどこにいるんだ!>
 とにかく、会場に行って引率役のTさんを探すしかない。まだ2時間も前なので、誰も来ていないだろうが、数ある入り口から直感を頼りにAゲートを目指した。
 ゲート前のベンチを通り過ぎると、なにか懐かしい思いにかられ、そこにいた紳士を振り返ってよく見ると…
 道連合会のTさんが、ニコニコして座っている。

「Tさん!良かった!会えて。私の席を教えてください。紙を忘れました。」
「本当ですか、あきれましたねぇ。えっーと、道新健保のWさんは、17列の38番ですよ。」
「ありがとうTさん!これで安心して昼飯が食えます。それでは、また後で会いましょう。」
 この広い東京で、ピンポイントで会いたい人に会える確立は何パーセントだろう。Tさんが神に見え、続いて「有楽町で逢いましょう」のメロディーが頭をよぎった。

決議文を厚労省次官(スクリーン右)に手渡す、健保連会長

全国大会始まる

 全国大会は、健保組合の財政危機の話に終始した。高齢者の納付金が重くのしかかっており、各健保の財政を圧迫していたからだ。決議文を憤怒の形相で読み上げた委員に、会場から「がんばれ!」の声援が上がったのを聞いたのは初めてだった。

  前半の部が終了したので、K常務理事とM事務次長の二人は、協議会の準備作業のため、汐留の共同通信社へ向かった。私は、品川プリンスホテルへ行ってチェックインすることにした。

KITEKIから「鬼ごろし」

 共同通信社はJR新橋駅から徒歩8分ほどで行ける。健保組合は21階にあり、総務局の大部屋の中に机が置かれている。
 S事務長がエレベーター前まで出迎えてくれた。
「東京はいい天気ですね。」
「これが、典型的な冬の天気なんですよ。」なんとも、うらやましい話だ。
 会議室は13階に用意されていた。同じ階に懇親会の会場であるレストラン「KITEKI」もある。挨拶方々、事前に送っていた酒の確認のため、支配人のHさんを尋ねた。
「今日は5時半過ぎに懇親会を予定していますので、よろしくお願いします。」
「共同通信さんは、いつもここを使ってくれますので、うちの専務から国稀の<鬼ごろし>を贈らせていただきます。味わってください。」

協議会始まる

 協議会でも、財政の悪化がメインテーマだった。主因はやはり高齢者の納付金で、複数の健保が料率上げの検討に入っている。

共同通信社の13階会議室で開かれた新聞社連絡協議会

 道新からは、人間ドックの申し込みをオンライン方式で検討に入ったこと、ジェネリックの差額通知を今年も行なうこと。料率はすでに組合会で承認されていること。しかし、後期高齢者の総報酬割が100%適用されると、約1億円ほど支出増になることなどを報告し、M事務次長からは、24年度の決算見込みが経常赤字になることを説明した。

 

懇親会 始まる

 今年の7月に、新しく就任したK常務理事の挨拶で立食の懇親会は始まった。北海道料理がずらりと並んだバイキング形式で、タラバガニ、ジンギスカン、音威子府のそばなどが人気を集めていた。
「春のアスパラは、最高だったね。是非またやってくれないかな?」こういう声が各健保から上がった。
 春企画の中では、アスパラ狩りが一番気がかりだったので、ほっとした。
 最後に、次期当番社の山日ワイビーエスのN事務長の挨拶で幕を降ろした。

プリンス劇場で「のぼうの城」

中日のSさんと一緒だった品川プリンスホテル

 懇親会も終わり、山日との引継ぎも終わったころ、
「Wさん、明日はどうする?」と中日のSさんから声がかかった。
「せっかくだから行きましょうよ。ところでSさんのホテルはどこですか?」
「品川プリンスだけど。」
 もう、私は驚かない。Sさんとは何かの縁で結ばれているとしか思えない。
「じゃあ、一緒に帰りましょう。」
 新橋駅まで一緒だった、中国のAさんと、京都のFさんもスカイツリーに同行することになった。

 品川プリンスホテルには、映画館が併設されている。ちょうど21時からのレイトショーに間に合ったので、「のぼうの城」を見てから部屋に戻った。

<11月22日(木)>

 品川駅から京急でスカイツリーのある押上駅に行けるので、おじさん2人は7時半にホテルのロビーで落ち合い、駅に向かった。
「確か、押上までは390円ですからね。」しかし、Sさんは切符を買おうとしない。
「どうしたんですか?」
「その値段がないんだよ。」
 どこを探しても、その値段のタッチパネルの箇所がない。早くも、おじさん方は途方にくれた。駅員さんに聞くと、押上駅は都営浅草線へ乗り入れのため、<乗り入れ>を押し、<都営線>を押さなければ、目的の駅の料金は出てこないそうだ。
「そんなの、分かる訳ないだろ!」と心で叫び「ありがとうございます。」と言って押上に向かった。

真下から見た東京スカイツリー

やっと来た! 東京スカイツリー

  真下から見るスカイツリーは、巨大なワッフルを棒状にしたように見えた。さらにジャックと豆の木も連想させる。
 当日券は、4階で売っていた。ネットでは、少し落ち着いてきたが、それでも、「1時間以上待ちは当たり前」と書かれていたので、覚悟を決めて行ってみた。
 チケット売り場に着くと、売り子のお姉さんが、「どうぞ」と呼ぶ。まだ10秒も待っていない。2千円の切符を買って、あっという間に、地上350mの展望デッキに着いた。信じられないくらいあっけなく初体験ができたと思ったら、これまた信じられない景色が広がっていた。70キロ先まで見えるらしい。

展望デッキから見た東京都心の風景

 ここより100m高い展望回廊には、さらに千円払わなければ、エレベーターに乗れない。ここまで来て、あきらめる人はいないだろう。商売上手とはこういうことだ。

展望回廊で偶然の出会い

 展望回廊は字のごとく、チューブ状の回廊が上に伸びて、まるで空の上を歩いているような錯覚に陥る。一番上の地上450mのフロアに着くころには、軽いめまいを覚えるほどだ。
 私の隣で、ひときわ大きいカメラに、さらに望遠レンズをつけて、しゃがんでシャッターを切っている人がいた。丸みを帯びた風貌に見覚えがあった。

展望回廊の内部

「あれっ、渓仁会のTさんじゃないですか?」
「あっ!Wさん。」
「奇遇ですね。去年は、国立博物館で北洋のY顧問と会ったんですよ。今年は、Tさんとは…」
「ネット予約でチケットを買っていたんです。」
「我々は、当日券で来ましたが、待ち時間ゼロでした。」と胸を張る。
「それは、ラッキーでしたね。」
「それでチケットはいくらでした?」と私は聞いた。
「2500円です。」
「えっ!当日券は2千円でしたよ。普通、予約のほうが安いですよね。」
「……」
商売上手もここまでとは。

 

新名物 スカイツリー限定の東京バナナ

 中国のAさんと京都のFさんとは、展望デッキで合流した。
「うちのシステムの業者が、秋葉原で展示会を開いているんですよ。よかったら、みなさんもご一緒にどうですか?」
「その前に、健保にお土産を買っていきたいんだけど、いいかい?」中日のSさんが言うので、
「何を買うんですか?」と聞くと、
「スカイツリー限定の東京バナナがあるんだよ。」
 私も、次女から東京バナナをおねだりされていたので、便乗することにした。

秋葉原へ 品川駅の教訓は?

「ここから秋葉原までは、浅草橋で総武線に乗り換えて、次の駅ですよ。」
 いかにも、東京通という感じで皆に教えた。実は、ちょっと前に地下鉄マップを見て、大急ぎで仕込んだ知識だった。
「だから、押上からだと<乗り入れ>から<総武線>で切符が買えるはずです。」品川駅での苦い経験から、同じミスを犯さないように進言もした。
 ところが、押上駅の京急線の路線図にも、自動券売機にも、秋葉原駅は書かれていなかった。再び駅員さんの登場となる。
「秋葉原は、浅草橋から総武線で次の駅ですよね?」私が言うと、
「そうですよ。」
「でも、切符が買えないんですけど…」
「ああ、総武線は乗り入れしていないので、浅草橋まで行って、そこから総武線に乗り換えるためには、いったん出てから切符を買い直さなければだめなんです。」
「そんなの、分かる訳ないだろ!」と心で叫び、「ありがとうございました。」と言って秋葉原に向かった。

NC主催の展示会へ 日立グループ

NCが主催した協賛会社のブースを案内するS札幌支店長(中央横向き)

 秋葉原の「ギャラリー」は電気街口を出てすぐのところあった。電気街口と聞いて、何か引っかかるものがあったが、そのときは分からなかった。
 「ギャラリー」に着くと、若者たちで長蛇の列が出来ていた。さすが、日立グループの展示会だと思ったが、ずいぶんオタクっぽい若者ばかりだ。それもそのはずで、隣の会場で「ガンプラ」をやっていて、それを待っている列だった。

 オタクの若者たちを横目に見て、玄関前で待っていると、わざわざ札幌から上京していたS支店長が迎えてくれた。
「Sさん、すみません。突然ですが、中日、中国、京都の連中も連れてきました。かまいませんよね?」
「もちろんです。お客様をお連れいただいて、当方としては、むしろ感謝です。M事務次長もすでにお見えです。」

健保システムの「グローワン」を説明する担当者(左端)=NCブース

 各ブースで、最新システムを担当者が説明してくれ、光るボールペンなどのノベルティも多数用意されていた。
 その中のひとつに、PCのセキュリティを開発している企業のブースがあった。テレビCMにAKB48を使っているところだった。
「今年は、AKBを使わないんですか?」説明してくれた男性に聞くと、
「ええ、契約が切れまして…」
「じゃあ、今度はモモクロでどうです?」私は、すっかり秋葉原の空気に感染したのかアイドル名を連呼していた。
「ちょっと高くて無理ですね。」
 その時、私の脳は電光石火で閃いた。JR電気街口→ドンキホーテ→AKB48劇場→誰かに会えるかも?
 こうしてはいられないが、NCのデモが始まった。中国や京都が熱心に説明に聞き入って、質問までしている。そもそも、今日の目的は、このデモなので、私も神妙に聞き入った。
  聞けば聞くほど後継機としての魅力は十分だが、いずれにしても、財政が黒字に転換しないとどうしようもない。

AKBからSAPへ

 昼食後、4人の旅の仲間は解散した。
私は、件の目的を果たすため周囲を見渡すと「ギャラリー」のすぐ向かいにドンキはあった。早速店内に入って8階の劇場に向かったが、7階で足止めされた。残念ながらオープンには3時間ほど早かった。やはり運は、Tさんの出会いとスカイツリーで使い果たしていたらしい。
 でも、雰囲気は味わえた。10歳ほど若返った気になって羽田へ向かう。AKB48劇場が盛り上がるころ、私は札幌に着いていることだろう。
 AKBからSAPへ…(秋葉原)から(札幌)へ

おわり

<新聞社連絡協議会各位>
 当番社として微力ではありますが、1年間精一杯努めさせていただきました。初めての経験なので、何かと至らぬ点は多々ありましたが、皆様のご理解とご協力でなんとか乗り切ることができました。ありがとうございました。
 先日、山日ワイビーエスに引き継ぎましたが、引き続きよろしくお願いいたします。

北海道新聞社健康保険組合
Copyright  Hokkaido Shimbun Health Insurance Society.