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北海道新聞社健康保険組合
 

季節だより

vol.13 
◇北海道連合会主催「第37回歩く運動」に参加して 
  2012年9月29日(土)

連日のクマ騒動

札幌は9月に入ってから「クマ目撃」のニュースが連日流れていた。1日は、地下鉄真駒内駅のすぐ南側で、2日の夜には住宅地付近の真駒内川を歩くクマを日テレのクルーが撮影し、3日は西11丁目の石山通りを走っていた乗用車にクマが体当たりする事故まで起こっていた。目撃情報のない区は厚別、白石、北、東の4区だけだった。

一方、今年で37回目を数える「歩く運動」だが、去年は円山公園自由広場から旭山公園を折り返すコース、一昨年は真駒内駅から豊平川沿い(真駒内川含む)を通って中島公園を目指すコースで、どのコースもクマ目撃地点の地図とぴったり重なっていた。
 今年のコースはクマとの遭遇を避けるため、目撃情報のない区になるだろうことは容易に想像できた。私は即座に「厚別~白石」と予想した。


予想は的中!

道連合会(以下道連)から送られてきた案内状には、9月29日の朝9時半から、厚別区の青少年科学館を起点に白石区にあるアサヒビール園までの約8キロのコースが記されていた。3年前に歩いたコースとほぼ同じだそうだ。
  なぜ、私がコースを当てることができたのか?
 まず、ビール党ならお分かりと思うが上記の4区でビール園があるのは白石区だけだ。そこを終点に8キロの距離を逆算し、大勢の人が安心して歩けることを考えると、厚別区を起点とするコース以外にない。
  こんな私が、競馬の予想をはずすのはなぜか、誰か教えてほしい。

ウォーキングへの目覚め

 今だから言うが、私がこの歩く運動に参加する切っ掛けとなったのは、終点がすべて○○ビール園だったからだ。
 でも、今年は違う。アサヒビール園と書いてあっても喉は鳴ったが、心は動じなかった。
  その理由とは、純粋に歩くのが好きになってしまったからだ。自分で書いて、ちょっと恥ずかしいが、ウォーキングのすばらしさに目覚めてしまった。
  しかし、週間予報の当日の天気は「雨」降水確率は70%と出ている。この予報は前日の朝まで変わることはなかった。

北洋・Kさんの決意表明

 お昼に地下街を歩いていると、北洋のK事務長とばったり出会った。
 「明日は来られるんですか?」
 「ええ、絶対行きます。雨が降っても行きますよ。」
 去年は雨だったので、中止になるだろうと判断して参加しなかったKさんは今年の参加を力強く宣言した。
 「そうですよね、去年はあの雨の中でも決行したんですから。おそらくIさんに中止の2文字はありませんよ。」  
 道連のI常務理事は、伝統行事の連続開催記録を自分の代でストップすることだけは何が何でも…と考えていることは去年、強行したことで明らかだ。

真の「晴男」は?

 ところが当日は、曇りで風もなく気温も23度。時折薄日も差す絶好のウォーキング日和になっていた。
  集合場所の「青少年科学館」前には、すでに35人ほどの人が集まっていた。 「おはようございます。70%の降水確率に見事に打ち勝った晴男は誰です。やはりTさんですか?」と主催者側のT事務長に聞いた。
 「私の場合、最初は大雨で、晴は途中ですから違いますよ。」去年を思い出しながらTさんはつぶやいた。  
 「季節だより」のバックナンバーをお読みになった方は、うすうす勘づいているだろうが、真の「晴男」は私です。私なんですよTさん。

総勢44人の大行進

 参加者は、北農7人、北電1人、北洋1人、道銀2人、道信金4人、楢崎1人、エア・ウォーター4人、道コカ・コーラ1人、道CPU関連10人(うち小学生1人、幼児2人)、渓仁会2人、道医療5人、全国印刷2人、道連3人と私を含めた44人。去年より6人も多い。あと3人多ければ…と思ったのは、私だけだろう。なぜって?帰ってからこの話を妻にすると、
 「お父さん、あと一人足りないんじゃない?」
 「どうして?」
 「だって、AKB48ならあと4人よ。」
 来年は四十七士でビール園に討ち入りだ!

CPUのTさん(手前)の指導で出発前のストレッチ

 主催者の道連からIさんが、「皆さんの日頃の人徳のお陰で、今日はこのような天気の下で歩くことができます。ここは中国ではありませんから、デモ行進に間違えられることはないと思いますが、でも、気をつけて歩いてください。」と軽いギャグを交えた挨拶で場を和ませた。

 CPUのTさんは、おなじみのインストラクターになって、軽いストレッチをみんなに指導してからアサヒビール園をめざして出発した。

厚別区の上野幌公園からサイクリングロードに入る参加者

サイクリングロードは鉄男のあこがれ?

 青葉中央公園を抜けて、上野幌公園からサイクリングロードに入る。
  厚別区内は「陽だまりロード」と呼ばれており、終点の「虹の橋」までは、ここからだと2.5キロほどだ。厚別川に架かる虹の橋を渡ると、白石区に入る。今度は「白石サイクリングロード」と名称が変わる。
  このサイクリングロードは白石区のコンベンションセンターから、北広島駅まで19.8キロのコースになっている。もともとは旧国鉄千歳線の廃線跡地を利用したものだ。つまり、この道の上を数十年前は、D51蒸気機関車が疾走していたのだ。鉄男たちのあこがれの地を我々は歩いている。

来年は地下歩行空間?

前方に見える「虹の橋」を渡ると白石区に入る

  先頭は道銀のTさんとコカ・コーラのUさんが務めており、タイム・キーパーも務めている道連のTさんの指示に従い、ペースを上げたり下げたりしていた。
  「Tさん。このコースを何回歩いたの?」と聞くと、彼は指を3本立てた。
 「本当は、サッポロビール園も考えたんですよ。でも信号が多く、大勢で歩くのは不向きと思い、断念しました。」
 「そんなことありませんよ。札幌駅と大通りを結ぶ地下歩行空間を8回往復してサッポロビール園に行けば8キロぐらいになりますよ。」
  私がひらめいた案だと、クマは出ないし、雨が降っても確実に実施できる、信号もないからスムースに歩ける。しかし、絶対に警察の許可がおりる訳がない。許可がおりたとしても道連がこの案を採用する訳がない。採用されたとしても、地下鉄を使う不正参加者が中年おじさんを中心に続出するだろう。

 このサイクリングロードは、線路だったところを利用しているため、比較的フラットなコースが多い。しかし、全コースがアスファルトで、緩やかだが上り坂もある。虹の橋を渡ったあたりから、疲労感がただよい始め、笑顔も口数も少なくなっていた。

今年も聞けたハーモニカの音色

 「そろそろ、ハーモニカの出番ではないですか?」
  去年の道行きで、渓仁会のT事務長のハーモニカの音色に励まされたのを思い出して聞いてみた。
 「そうですか、それではやりますか。」と袋を取り出し、中を見せてくれた。C調やD調など、音域の違うハーモニカが4、5本納まっていた。
 「この間、老健施設に行って、青い山脈を吹いたら、おばあちゃんから、『あんた方は、若いからいいけど、わたしゃこんな新しい歌なんて知らないよ』と言われて参りました。」Tさんが笑顔で教えてくれた。
 「私も聞いた話なんですけど、百歳になる、おじいちゃんに、どんな女性が好みですか、と聞いたら、年上の女と答えたそうです。」  
 大先輩たちの長生きの秘訣は、ユーモアで人を食ったところらしい。

ビール園はビール工場だった

 何度か休憩をはさんで、みのる公園まで来ると、500メートルほど先にアサヒビールの青い大きな看板が見えた。南郷通りからは気付かなかったが、裏通りにあたるサイクリングロードから見ると、このビール園が本当はビール工場なんだと分かる。
 「全然匂いがしませんね。」
 「ここは、住宅街ですからね。ここで匂ったら…」耳ざとく聞いた人が、私の感想にあきれていた。
 「ポップや麦の香りとか…。そうですよね、みんな酔っ払って大変ですよね。」  負けず嫌いな私は反論しようとしたが、しどろもどろになって引き下がった。

参加することに意義がある

アサヒビール園「はまなす館」前での集合写真

 サイクリングロードと交差する白石中の島通りに右折すると南郷通り4丁目に出る。アサヒビール園「はまなす館」には、ほぼ予定時刻に到着した。集合写真に納まった参加者の顔は、女性や若い男性たちは、無事に歩き通した達成感で、中年おじさん族はこれから飲めるビールで、それぞれ思いは違っても、どれも笑顔が溢れていた。

ジンギスカンに舌鼓

 昼食会は1階の「いしかり」で、CPUのM常務理事の挨拶で始まった。彼女は色白で、ショートヘアーがよく似合う、いつも笑顔の美人だが、今回も2割以上が女性の参加者だった。誰もが美形ときている。これを読んでいる男性諸君。嘘だと思ったら来年は是非参加して自分の目で確かめてほしい。

ジンギスカンは蒸し焼き?直焼き?

野菜を敷いて蒸し焼きがアサヒ流
 工場直送のスーパードライで乾杯したあと、早速、鍋に脂身を塗ってラム肉を焼いた。
 「Wさん。この説明書をちゃんと読んでくださいよ。」
 隣の席にいた北洋のKさんに指摘されたので読んで見ると、<野菜を鍋に均等に敷いてから、その上に肉を載せて蒸すようにすれば、美味しくいただけます。>と書いてある。
 肉を蒸す?とんでもない。我が家では、はるか昔から肉は直焼きと決まっている。どこからこんな食文化が入ってきたのだろう。
 ちなみに、サッポロビール園では、ラムは直焼きに、マトンは蒸し焼きにと指導しているそうだ。
 郷に入れば郷に従えで、蒸し焼きで食べてみた…旨かった。ご指摘、ありがとうKさん。

合同会議? 実は日ハムの優勝パレード見学

 「今度、北洋さんのところで、合同会議をやりませんか?」と唐突に提案した。
 Kさんの事務室は、全面ガラス張りで駅前通りに面しており、日ハムの優勝パレードを見学するにはもってこいの場所だ。

 去年から恒例となっている、渓仁会のTさんのハーモニカ演奏に続き、北洋のKさんが締めの挨拶に立った。しかし残念ながらKさんからは、北洋ビルで道連の合同会議という、私にとって甘い蜜のような提案はなかった。私の下心は見抜かれていた。それに、この時点ではリーグ優勝をまだ決めていない。(日ハムは10月2日にマジック対象の西武が負けたので、3年ぶりのリーグ優勝を果たした。Kさん是非あなたのところで合同会議やりましょう。パレードの当日に…)

歩くことの意義と季節の移ろい

 今年も歩いた。ただ、ひたすらに歩いた。過去2回参加した動機は不純だったが、今年は純粋に歩いた。万歩計は2万625歩を表示していた。
 自転車や自動車、地下鉄やバスやJRなど、多くの移動手段を我々は持っている。でも、一番基本的な移動手段は「足」だということを、この「歩く運動」は示している。そして、いかに普段この便利な道具を使っていないかを、いや応なく教えてくれる。次の日の筋肉痛でさらにダメを押される。
 1年に1度、歩くことの意義と健康を考えさせ、ビールとジンギスカンと人の輪と足のマメを提供してくれる道連に感謝したい。

 そういえば、記録的な残暑の中でも、沿道のナナカマドは確実に紅葉していた。季節の移ろいも確かに感じた1日だった。クマも出なかったし…

※写真提供「健康保険組合連合会北海道連合会」

おわり
Copyright  Hokkaido Shimbun Health Insurance Society.